雨でぬかるむ神宮のグラウンドを「亜大野球の申し子」がかき回した。

 2―1の3回無死一、三塁から一塁走者が盗塁。捕手が二塁へ送球すると同時に三塁走者・田中幹也内野手(4年)がスタート。グングン加速した韋駄天は鋭いスライディングでタッチをかいくぐった。この回2盗塁目をダブルスチールで決めたが、それは序章に過ぎなかった。

 4回は右前打で出塁し、二盗に成功。6回は四球で出塁すると、二盗、三盗を決めて5個目の盗塁を記録した。

 東都リーグの1試合記録は1992年に日大の真中満(後にヤクルト)が記録した6盗塁。8回は無死二塁から右前打で出塁すると、初球に盗塁成功。30年ぶりにタイ記録をマーク。今秋のドラフト候補が快足をアピールした。

▼日本ハム・坂本晃一スカウト 大好きな選手。彼の身体能力には野性味があり、身長の低さを感じさせない。走塁、守備も凄いが、出塁する能力も凄い。初球でもノーアウトでも盗塁する積極性がある。盗塁に必要な3S(スタート、スピード、スライディング)の能力にC、チャレンジする勇気を備えている。プロでいうと、広島の菊池選手タイプ。守備範囲が広く、人ができないようなプレーができる。 
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