0001それでも動く名無し
2022/05/29(日) 05:27:13.85ID:8SphQLFOM完投目前でお役御免となったが、ZOZOマリンの虎党からわき起こった温かな拍手が、すべてを物語っていた。青柳は今季最多133球の熱投でチームの連勝に貢献。ただ、完投を逃したことが唯一の心残りだった。
「前回は6回で降りていますし、中7日いただいたので、完投したかった。めちゃくちゃ悔しいです」
八回終了時点で119球。九回も続投した。1死から中村奨の三ゴロは三塁・熊谷の悪送球(記録は失策)で走者を背負う。安田にフェンス直撃の二塁打で1点をかえされ、福田秀に適時打を浴びて交代が告げられた。
結果的に味方の失策から失点し、今季2度目の完封、4度目の完投を逃したが「誰がエラーしようが僕の四球と同じ。2点目を取られたのが自分の未熟さ」と責任を背負った。後輩がミスをした直後は、笑顔でフォローする懐の深さも見せた。
8回⅔を投げて8安打2失点(自責0)。今季は開幕直前に新型コロナウイルス陽性判定を受けた影響で3週間出遅れたが、2005年の日本ダービーを制した3冠馬ディープインパクト並み⁉ の一気の追い込みでハーラートップタイの5勝目だ。防御率1・13、勝率・833もリーグトップとなり、投手3冠。矢野監督は「こうやって投げてくれたのは、本当にヤギ(青柳)自身の力がついているということもある」と賛辞を贈った。
変則的なフォームに加え、卓越した投球術で打たせて取るのがスタイル。天才的な野球センスの持ち主として知られる日本ハム・新庄監督も「タイミングをずらすテクニックがうまい」と舌を巻く技術は、プロ入り後に培ったものだ。「もともとクイックは下手だった」。帝京大時代は一定のテンポで投げることが多く、セットポジションで投げることもなかった。プロで生き抜く道として「どう(クイックを)速くしようか、どう盗塁されないようにするか」を模索した。
西武や楽天などで活躍した、同じ変則右腕の牧田和久(現台湾・中信兄弟)の映像を見て参考にしようとしたりもした。それでも「基本的には自分で」と自ら答えを見つけ出した。「バッターのタイミングを外すというのは、僕が生きていく武器」。イチから作り上げた投球術を、一級品へと磨き上げた。
「(個人成績で)常にトップにいるのはうれしいことですけど、これを継続できるように。チームに勝たせてもらっている部分も多いので。もっともっと自分で勝った試合を増やしていければ」
ディープインパクトは3冠を制したのちも、数々のビッグレースを制した。まだまだ勝つ。目標の15勝を超え、球界のナンバーワン&オンリーワンを目指して突っ走る。
https://news.yahoo.co.jp/articles/693afb640090e5f5b57958ae7f42b42bc878dc79