数球団がドラフト戦略の再考を迫られているという。

■ソフトバンクは誉高の大型遊撃手・イヒネ

 ソフトバンクが10日に20日のドラフト会議で愛知・誉高のイヒネ・イツア内野手(3年)を1位指名することを公表したからだ。

 名古屋市生まれのイヒネは、ナイジェリア人の両親を持つ184センチ、83キロの大型遊撃手。ソフトバンクの永井編成育成本部長兼スカウト部長は「大型で足も速い。打撃は柳田選手に似て遠くに飛ばす力もある。今宮の後のレギュラーになってくれたら」と見通しを語っている。

「グラブさばきが柔らかく、スナップスローができる遊撃守備が魅力。投手としても140キロを優に超える肩があって足も速い。打ち方はアッパースイング気味でケン・グリフィーJr.(マリナーズなどで通算2781安打、630本塁打)に似ている」と指摘する某球団の東海地区担当スカウトは「ウチは2位か3位の評価でした」と明かす。

ソフトバンクが1位指名を公言するのは昨年の風間、一昨年の佐藤輝(競合で外れ)に続き、3年連続。イヒネは甲子園出場経験がなく、中央球界では無名に近い存在だが、ソフトバンクがあえて公表したのはなぜか──。