阪神・岡留英貴投手が18日の練習試合・DeNA戦(沖縄・宜野座)の2点リードの9回に5番手として登板したが、一つのアウトも奪えずに降板。予定の1イニングを投げさせることなく早いタイミングでの交代を決断した岡田監督も試合後は「悪影響を及ぼすからな、チームにな。ああいうのは」と手厳しく評価。今後も続く春の実戦で、一軍戦力をシビアに見極めていく考えを強調した。

 先頭・松尾に死球を与えた岡留は、次打者・柴田も四球で歩かせ、あっという間に無死一、二塁のピンチを招く。制球が全く定まらない姿を目にした指揮官は〝タオル投入〟を即断。マウンドには予備メンバーとして待機していた岩田が送られた。

 開幕一軍入りへ向け、当落線上にいた岡留にとっては痛恨の投球内容。ゲームは緊急登板の岩田が2点適時打を浴びたが、なんとか2―2のドローで終わった。

 試合後の岡田監督は「最初の5球でな。全然もう(ダメだった)な」と岡留をバッサリ。「後続の岩田が最低限の火消しをしてくれた」と報道陣から水を向けられたが「選手は(一軍)生き残りをかけてんのに、助けたる必要はないと思うよ。そらオマエ、生き残りをかけている現状でな。勝ち負けは関係ない時期やけど、打者に対してどういうボールを投げられるかって段階やんか。それで『コイツは一軍で戦力になるか』って見極める段階やから」と厳しい表情を崩すことはなかった。

 春季キャンプも既に後半戦。開幕一軍入りをかけた生存競争は今後一層激しくなっていく。指揮官のシビアな姿勢が、春の若虎たちを引き締めた。

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