野球世界一を決める熱闘の裏で、サッカー日本代表が「キリンチャレンジカップ」(24日・ウルグアイ戦=東京・国立競技場、28日・コロンビア戦=大阪・ヨドコウ桜)でたたき出すテレビ視聴率に、シビアな視線が注がれている。

W杯の熱狂から3カ月余。続投した森保一監督(54)のもとで今年初めて行う親善試合は、カタールでの健闘を材料に地上波放映権料が5000万円値上げされ、1試合2億円となった。日本協会・田嶋幸三会長(65)は「地上波でいろんな人が見られる環境はこれからも絶対に欠かせない」と今後もゴールデンタイムの生中継を死守したい考え。それだけの価値があるか、放送する側の判断材料はとりもなおさず、視聴率ということになる。

格好の比較対象となるのが、東京ドームで開催中のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)だ。日本代表の1次リーグ4試合はいずれも平均世帯視聴率が驚異の40%超え。森保ジャパンは親善試合ということを割り引いても、ゴールデンタイムの合格ラインと目される15%を守り切れるかがポイントとなる。万が一にも防衛線を破られる事態となれば、1試合2億円に値上げしたての放映権料は、テレビ各局から値下げ要求の突き上げを食うことになる。