異性同士が、「結婚します」「交際中です」といった嘘をエイプリルフールのネタにするケースも見受けられる。

これに対し、松岡さんは「異性愛者であることが『あり得ないもの』として扱われたり、笑いの対象になったりすることはないため、ネタにされることによって異性愛者の人たちがダメージを受けるということはありません」と反論する。

「エイプリルフールのネタとして安易に扱われてしまうこと自体が、今なお性的マイノリティの存在が身近に感じられていないことの証左になっている。同性婚ができないことの不利益や、カミングアウトの難しさ、性的マイノリティであることをオープンにすることで社会からどういう差別や偏見の言葉を浴びるかが見えていない。だから笑いや冗談のネタとして消費できるのではないでしょうか」