いうほど被害者は健常か?

>検察側が描く事件の構図はこうだ。章平被告は2019年ごろ、ツイッターで女子生徒とつながり、趣味のイラスト作りの話題で盛り上がった。SNSで章平被告から好意を伝えたこともあったが、事件前に2人が会ったのは1度だけ。並行する形で、章平被告は20年にSNSを介して和美被告と知り合い、21年5月に結婚。女子生徒は結婚に気付き、距離を置いた。
 女子生徒より一回り近く年上の章平被告は結婚前、女子生徒から性的な画像を入手していた。21年8月25日、保存していた画像を持ち出し、脅しの言葉とともに女子生徒に話し合いを求めるメッセージを送った。
 検察側は、連絡を絶たれ怒りを募らせた被告が、女子生徒が必ず応答するよう画像を悪用したとする。女子生徒に嫉妬していた和美被告も夫に協力。夫妻は、約束の場所に現れた女子生徒を車に乗せ、手首を縛って渋川市の自宅に連れ去ったという。
 妻がいながらこれまで通りの関係を望む章平被告に対し、女子生徒は「家に帰りたい」と訴えたようだ。誘拐の発覚を恐れた夫妻は殺害を決意し、同月30日、山梨県早川町の小屋で女子生徒の首をロープで絞め、ナイフで刺して殺害したとされる。