楽天の場合、主力の高齢化が進む一方でなかなか若手が育っていない現状もあり、メジャー流の「大改革」に踏み切るにはいいタイミングであることも事実。現実味は薄いことは百も承知で、もし楽天がMLBのように主力の一斉放出に動いたらどうなるのか。どのチームからどんな選手を獲得できるのか、あるいは獲得するべきなのかを考えてみたい。

●松井裕樹(28歳)⇔森敬斗(DeNA)

 トレード候補の中では目玉中の目玉だ。4年契約の最終年だが、28歳と年齢も若く今季も好調。放出するよりは契約延長の検討対象だが、手放すのであればDeNAが筆頭候補になる。現クローザーの山ア康晃が防御率4点台と安定感に欠け、エドウィン・エスコバーも不振で左のリリーフが人材不足。抑えとしても、左のセットアップとしても使える松井は、横浜出身でもある。メジャー行きの噂もある中、地元チームというのは残留・再契約を促す際には有利な材料だろう。

 ただ、これだけの選手を取るには当然犠牲も伴う。19年のドラフト1位ながら一軍に定着できずにいる森なら、若手の遊撃手が欲しい楽天にとっても納得できる交換要員ではないだろうか。