2度の甲子園出場ではノーアーチに終わった。今後の進路について、佐々木麟は「まだまったく考えていない。岩手に戻ってから決めたい」と明言を避けているが、母校の先輩であるブルージェイズ・菊池雄星投手(32)、エンゼルス・大谷翔平投手(29)らが一度は目指した「高卒で即メジャー」の可能性はなくなった。

 MLB側の制度変更により、MLBドラフト指名対象外の国に在籍するアマチュア選手については「インターナショナル・アマチュアFA」の対象選手となる必要があり、その登録が7月で締め切られたためだ。

 ここにエントリーされなかった佐々木麟の選択肢は、現状でプロ志望届を提出してNPBドラフトにかかるか、次のアマチュアのレベルに上がるかのどちらかとなる。

 ドラフトにかかれば1位での競合は必至。将来的に主軸を打てるスター候補生の獲得を目指すソフトバンクやオリックス、西武などが虎視眈々とその動向を追っている。

 一方で、大学進学説も根強い。花巻東に近い関係者の話を総合すると「もしプロで大きな故障をしたり成功できなかった場合を考え、教員免許を取得しておきたいという考えが親子にはあると思う。麟太郎は成績も優秀で、実際に監督の元には早稲田や慶応から熱心な誘いが来ていると聞いている。プレーヤー引退後に父親(佐々木監督)の後を追って指導者になるための準備をしておく選択肢は残しておくでしょう」という。