「日本に残された道は、事実を直視して認めるか、もしくは『ジャパン・アズ・ナンバーワン』の幻想とともに衰退し続けるかのどちらかです」

韓国に追い抜かれる日本。平均賃金や一人当たり実質GDPも…韓国人の本音は?(週刊SPA!)

#Yahooニュース
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近年、さまざまな経済指標で「日本の独り負け」が目立つ一方、隣国・韓国は緩やかに経済成長を続け、日本を追い抜こうとしている。

「日韓の逆転が象徴的に捉えられていますが、他の先進国や新興国にも追い越される、もしくは差が縮まるのは時間の問題です。最大の原因は輸出額の低下とデジタル化の遅れ。特に後者は致命的で、’90年代後半から他の先進国のデジタル投資額が官民合わせて2〜3倍になっているのに、日本はずっと横ばい。結果、企業の国際競争力が低下しています。デジタル化はインフラ整備よりも容易で即効性がある。ペースを上げて取り組むべきです」

なお、多くの人の意見が一致した点は、エンターテインメントやポップカルチャー分野で「完全に日本を追い抜いた」という実感だ。

「以前より日本の歌やドラマ、映画に接する機会が減ったのは確か。昔は日本のドラマに登場する俳優についてよく知っていたが、最近は全然わからない。韓国映画やドラマ、ショー番組の人気が海外でも高いですし、エンタメ分野では日本を完全に超えたと感じますね」(翻訳家・30代後半・女性)

韓国カルチャーに憧れる日本の若者

日本では、世界のエンタメ市場は規模が大きくない、という“慰めの分析”が一部専門家から聞こえてくるが、日本の若者だけが現実を知っているようだ。

「カルチャーにしても、韓国の40代以下の人は日本に文化的憧れがなく、反対に日本の20〜30代の若者は韓国カルチャーを最も身近に感じているのが現状です。日本に残された道は、事実を直視して認めるか、もしくは『ジャパン・アズ・ナンバーワン』の幻想とともに衰退し続けるかのどちらかです」

経済逆転から「若者軽視」「過去の栄光に囚われた思考」「内向きマーケティング」など、日本経済の病巣が透けて見える。

【原田曜平氏】
’77年生まれ。博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダーなどを経て、マーケティングアナリストとして活躍。著書に『ヤンキー経済』『新・オタク経済』『Z世代』など
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