──園さんがご自身の作品に真野さんが必要だと思う理由はどんなところですか?

園 真野さんは、なんていうか、付き合いが長いから親族みたいになってきた(笑)。昔からよくがんばってるし、この人はプロだなと思いますね。
一番のきっかけっていうか、真野恵里菜っていう存在のすごさがわかったのは、僕が素人を相手にワークショップをやってたときなんですよ。そのとき受講者の中に彼女が紛れ込んでいて、「ん? あれは真野恵里菜じゃないか?」って。

真野 はい、行きました(笑)。

園 素人っていうのはやっぱり素人で、事前に渡してあった台本を覚えずに、紙を持ったまま立ち稽古するのよ。でも彼女だけは、プロだから当然って言えば当然なんだけど、ちゃんとセリフを入れて完璧な芝居をしてきて。
真野恵里菜ってやっぱりすげえなって、こんなところまでわざわざ来て俺にアピールしてるって思って。他の人よりも椅子の片付けなんかもきちっと参加してたし、偉い子だなと。この子はちょっと面倒みなきゃいかんなと思いましたね。