-スリーホワイトシスターズ物語 古都無惨編-


ある穏やかな白昼、そうだ古都に行こうで少しだけ有名な観光地
スリーホワイトシスターズのいつもの面子の山口と長谷川と菅原の怒声と泣き声と大地を揺るがす振動が響き渡る

山口「オドレ、長谷川ー、三人で綺麗なベベ着て舞妓はんに成り済まして、たまの休みを1日楽しもう企画で古都に居るのに、何でキサンは花魁になっとるかー」

山口は長谷川を怒鳴りつけながら、昔にたまたま映画のプロモーションで見掛けて気に入ってしまい、勝手に持ち帰って所持していた刀で斬りつける

斬られてたまるかと長谷川も愛用のバット虎徹に加えて、もう一振りのバット竜牙の二刀流で山口の斬撃を受け止めて話す

長谷川「熱血ー、まほほんー、誤解よー、舞妓はんも花魁も根は同じだってー、5ちゃんに書いてあるよー、刀を納めてー」

二人の激しい斬り結びに観光客も商店の住人も蜘蛛の子を散らす様に逃げ出してしまう
古都の街路には二人の闘争を、おろおろと泣きながら見ている菅原しか居なくなった

泣きながら、しかしお腹も空いてきた菅原が、無人の土産物屋から生八つ橋を一箱勝手に頂戴し、食べながら泣きながら、二人を止めようとする

菅原「グスン、ねぇねぇ、グスン、けんかしてるとおなかすいちゃうよー、グスン、グスン、りこといっしょに、なまやつはしたべようよー、グスン、グスン」

二人の激しい闘争は通報を受けた治安部隊が、重火器による制圧を試みようとするのに気が付いた山口が
ショコラの魔法のオクギで三人揃って疑似空間転移で逃げ出す事で終わりを迎える

転移先の山口専用地下室の床にぐったりと伏せる山口と、それを心配そうに見守る長谷川と菅原

山口「あー、疲れたー、古都から首都まで疑似空間転移するのに、どんだけ魔力が必要か、あんたらわかってんのー」

長谷川「熱血ー、まほほん、ごめんなさいー、長谷川が勉強不足でー、またーまほほんに迷惑をかけてごめんなさいー」

床に伏せたまほほんに謝罪する為に、長谷川も五体投地状態で床にキスするかのように話す

ようやく泣き止んだ菅原が大量に勝手に持ち帰った生八つ橋の箱から
ひとつ生八つ橋を取り出して口に含んだ物を口移しでまほほんに食べさせようとする

菅原「よかったー、ふたりが、なかなおりしてくれて、まほほん、まほほん、つかれたときには、あまいものがよいんだよ、たべて、たべてー」

山口「いやいや、りこー、今は普通に食わせてくれよー、それから、まだ休日は終わってないし、生八つ橋が大量にあるみたいだから、三人でお茶にしよー」

三人でと言ってくれた山口の優しさに、長谷川も涙が止まらなくなり、恥ずかしくて顔を上げられずに突っ伏している

山口は動けない二人に代わり、菅原がお茶を入れてくれるのを眺めながら、スリーホワイトシスターズの絆は永久に不滅よねと思うのであった








んてことー