>>402
続き


影Bは影Aの言いたい事は分からないでもないと思いながら話す

影B「そうだね、各担当司書責任者が二名だけで決定出来る事はいつでも1つだけだ、オリジナルアカシックレコードに基づいて修繕を計り、その原因が取り除けない場合に限り、アカシックレコードから存在を抹消する事も可だ」

影Aは影Bの返答に僅かに不満の色を感じ取り尋ねる

影A「しかし、君はアカシックレコードの完全修繕はせずに、部分修繕に留め、更には本館図書館担当司書責任者の私と話し合いを持ちたいとは、いったい全体どうしたのかね?」

影Aは薄々とは影Bの言いたい事を推察しながら、更に影Bの返答を促す

影B「僕が君にも責任の一端が有ると言った事は覚えているかい?」

影Bの質問に質問で返すやり方にも動じずに影Aが答える

影A「彼女が紫の魔女に変わってしまった原因として考えられるのは、幼い頃にオソレザン区域で死にかけた時に、オソレザン区域の全死霊をその身に取り込みながらも、死の力を逆に生の力に変えた、彼女の霊的能力を過小評価した私にも無いとは言えない」

影Aは影Bが口を挟みたげなのを止めて更に話す

影A「しかし、そうしたイレギュラーを対処するのも我々、司書の役目だよ、当時の移動式図書館の司書の責任者として、見通しが甘かったのは謝罪するが、それと紫の魔女を放置するのは別問題ではないかね?」

影Aの言うことに間違いは無いと思いながら影Bは答える

影B「そう、今なら紫の魔女は強大な魔力を持つとはいえ、アカシックレコードの小さな書き換えすら出来ない小物に過ぎない、君でも僕でも彼女と正面きって争う必要すらない、アカシックレコードから抹消してしまえば済む、アカシックレコードから抹消されそうな時点で気が付くが、それを止める能力は無いのだから」

続く



んてことー