>>423
続き

影Bはこの先の発言をすれば、自分が司書の身分どころか、反逆罪で存在を抹消されかねないと知りながらも先を続ける

影B「君も知るように、紫の魔女が及ぼした影響で既に二人の人間が魔人化しかかっている、1人は物理的な人間の身体能力を大きく超えるだけではなく、その胎内に物理的には収まりきらない程の物を幾らでも収納出来る能力まで得ている、もう1人も身体能力が飛躍的に向上しており、それだけではなく、本人はまだ自覚していないが、無機物、有機物に関わらず、何を食べて消化が出来、吸収する事により、タルパ状の物体を幾らでも産み出せる力を身に付けた」

影Bは止めようとする影Aを無視し更に話す

影B「魔女1人に魔人化した人間が2人、此れだけでも問題だとは思うが、全ての原因は紫の魔女に有ると認めた上で、私は彼女を図書館司書の見習いに推薦したい」

影Aはとうとう言ってしまったかと思いながら答える

影A「君も知っているとは思うが、この宇宙は広い、独力や或いは集団の力で、このアカシックレコード図書館に、たどり着く知的生命体は絶えなかった、がしかし、ほとんどの者が、この図書館と図書館に使える司書の存在意義を理解出来ずに、存在の抹消か、存在意義を書き換えられて、本館図書館で無限奴隷として囚われている、我々のようなごく僅かな者が本館図書館に司書として認められ、アカシックレコードの護り人として自由意思を認められるのみだ」

影Aは微かに怒りを滲ませて更に続けて話す

影A「自由意思で本館図書館に遣えることを認められた司書には、司書候補を推薦する権利が与えられてはいるが、もしも推薦した者が不合格ならば、推薦された者も推薦者も存在の抹消が決まっている、君も知らない訳ではないのだから、そんな高い危険を犯す行為は諦めたまえ、私と君はペアだから告げるが私は紫の魔女の司書の推薦には反対だ」