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-スリーホワイトシスターズ物語 これで終わりと思うなよ編-

花魁敗れて山河在りの章


鰐の会のHは組織からは長期休暇と地元からは大量のタイナイシティー産銘酒を手に入れてウキウキ気分なはずなのに

ただ独り自宅に籠り花魁変身の練習に耽ってはいろいろな意味で己を慰めていた

それと云うのも長期休暇初日にKO事務所のYとマックスバカ浦の会のSを自宅に招いて女子会をした時に
三人ともピーナッツをツマミにして美味い酒を大量に飲み過ぎて
記憶を飛ばすほど酔っぱらった三人が全裸で暴れ騒いでしまい
付近の住民の通報により首都警の機動装甲服部隊が出動するほどの騒動になったからである

首都警の人らに今回は叱るだけで済ましますが、次は逮捕しますとまで言われてしまい

野球で鍛え上げた肉体と太い肝を持つHも、約束します大人しくしていますとしか言えなかった

それでも好きな酒を簡単には止められないHは、花魁のままタイナイシティー産銘酒をグイグイ呑んではぶつぶつ呟いている

H「あー、何か変ね、いつも、こんなにたくさん光速花魁変身を繰り返したら、体の芯から熱くなって、やがて足腰が立たないくらいの、心地好い疲労感が秘密の花園辺りからジンジン来て眠くなるのにさー、今夜はどうしたのかしらー」

しばらくは、そんな物思いに沈んで居たHだが、そうだ光速ウサギ飛びをして、もっと疲れきってしまえば気持ちよく眠れるかしらと思いつく

Hはもう1つ良いことを思いついたわと口にする、花魁変身のまま光速ウサギ飛びをしようかしらんと

鰐の会のボスにも趣味の範囲なら好きなだけ花魁に成っても良いと言われているから平気ねと

ぞろぞろとした花魁の姿にはこれよねと、片方だけで百キログラムの重さの高下駄を履いて部屋を出る

Hは自宅前の道路までは騒音を気にして普通に歩いて行ったが
そこから先のHを目撃した者が居たのならば花魁が一瞬でかき消えた様に見えたろう



続く