>>516
続き

その時であった、路地裏に乾いた破裂音が響き渡り、女部下リーダーの足元で何かが爆ぜる音がした

それに反応した女部下リーダーと仲間二人の姿が一瞬でかき消える

路上で後片付けをしていた他の仲間らも一瞬で路地裏に移動してきた

次に女部下リーダーと仲間らがぶつぶつ娘が居た場所に姿を表した時にはぶつぶつ娘の姿が見当たらない

女部下リーダーは携帯で移動販売車担当を呼び出す

女部下リーダー「おい、お前ら移動販売車は無事か?」

不測の事態にあっても全員が持ち場を離れる事のないように決めてあるので、移動販売車の当番が答える

移動販売車担当「はい、リーダー、こちらを襲撃しようとか、あるいは観察して戦力分析をしていそうな怪しいヤツも見当たりません」

女部下リーダーはあと少しだけぶつぶつ娘の行方と、私らを嵌めたヤツの行方を調べたら、そちらに合流すると告げて携帯を切って、命令を待っている仲間に向かい話す

女部下リーダー「まさか、こんな街中で狙撃された?!とか勘違いさせられて騙されるとはな、オマエラはここから半径四キロ圏内を光速索敵しろ、少しでも異変を感じたら私に連絡だ、行け」

女部下リーダーの命令一下で仲間らの姿が再び一瞬でかき消える


これがAが新興組織でありながらも老舗組織に恐れられている理由の1つである

Aの女ボスWは中毒性も副作用も無い究極にして至高のドーピング違法薬物を
部下らに服用させて強化人間として使役しているのだ

そして中毒性も無いのに部下らが違法薬物欲しさにWに従うのは
単なる肉体強化だけではなく、女性として若く美しい姿を強化する作用もあるからだった

違法薬物を止めても全く苦しくはないが、ただの魅力の無い田舎娘には絶対に戻りたくない故にWに絶対の忠誠を誓っているのだ



続く