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続き


力を使い果たして首都の自宅でマックスバカ浦の会のSと幼なじみの青年が死んだ様に眠り続けているのも知らないY

その日は朝から首都でも有数の老舗のKO事務所の地下室に間借りしているYはマネージャーと話ていた

マネージャーはYに向かい、申し訳ないけれども事務所で借り上げてYを住まわせていた部屋を明け渡して欲しいと告げていた

マネージャー「Yさん、あなたも家の事務所がぴちぴちな若い娘オーディションを開催しているのは知っていると思いますが
合格者の中で実家から通いきれないぴちぴち娘らを共同で、あなたが使っている部屋に住まわせたいのよ」

事務所の地下室に家賃無し光熱費無しで間借りしているYの立場では

とても嫌ですとは断り切れずに、いつまでに部屋に置いてある私物を片付けたら良いですかとマネージャーに尋ねる

マネージャー「安心してYさん、先ずはあなたが間借りしている部屋の隣の備品庫の中を片付けてちょうだい
ほとんどが古い紙の資料だから、古紙回収屋に売ってYさんの備品庫の片付け手当てにでもしてちょうだい」

Y「ということは、隣の備品庫も間借りして構わないって事ですか?」

マネージャーはもちろんよと答えてから、2部屋もYさんが独りで使えて、今まで通りに家賃も光熱費も請求はしないと返す

Y「お気遣いありがとうございます、これからも精一杯、ファンクラブ営業に力を注ぎますから見ていてください」

もちろんマネージャーは社長から命令されたYが蒼いバナナを大量にYのファンや友人らに売り飛ばしたのも知っている

マネージャー「その意気よYさん、ぴちぴちだけが取り柄の、後輩の田舎娘に負けないように頑張りなさいね」

マネージャーは何とかと鋏は使いようねと、内心でほくそ笑みながら続けてYに告げる

マネージャー「Yさん、これが隣の備品庫の鍵ですから無くさないでね、それから隣の備品庫が片付いて、あなたの部屋から私物を移したら
次の月からは事務所所有の地下室に完全に引っ越した扱いになりますから、残業代は出なくなりますので、承知しておいてくださいね」

Yはマネージャーに向かい、はい、急いで隣の備品庫を片付けますと元気良く答えてから預かった鍵を使い中に入って行く

そんなYの後ろ姿を背中にしながらマネージャーはYに分からぬ様にニラニラ笑いながら事務所地下室を後にした



続く