>>1
-スリーホワイトシスターズ物語 これで終わりと思うなよ編-

スリーホワイトシスターズよセイローシティの至宝を護れの章


朝からセイローシティのマックスバカ浦の会のSが、セイローシティーの自宅で涎を派手に垂らしながら独り天を見上げて哭いている

様々な感情表現やまた睡眠欲や性欲が食欲に置き換わりがちなSにとっては、今回の涎は普通の人の嘆きの涙に相当すると言えるだろう

そんな哭きに哭くSを日頃から妹らの定時保護観察と称して、ショコラの魔法でHとSの色んな事を覗き見しているKO事務所地下室の住人のYが気が付く

Sの部屋に安いピカピカした光とショボい効果音と共に、紫のショコラの魔法少女の装束に身を包んだYと
もはや性癖の趣味を通り越して素になりつつある花魁姿の鰐の会のHが疑似空間転移で現れる

Y「どうしたのS?、何かあったの?、困った事があったら相談に乗るよ、何でも話して頂戴、Y姐さんが幾らでも力になるよ」

Hはまたまた大切なアテレコ仕事中に問答無用でYに同行させられてしまっているのだが

鰐の会のボスには、ある時期から、Yさんの急な呼び出しは必ず仕事扱いにしちゃるから心配せんで行ってこい

Yさんに何処に連れて行かれても、Hの出張手当や危険手当て諸々は弾むさかい気張ってやりいな、とまで言われている

しかし、また1つ大切な声優の役が他の人に回され兼ねないと思えば、気乗りのしないHであったが、それでも気持ちを入れ換えてSに訊く

H「熱血&花魁ー、S、哭いてるだけでは、何が有ったのか分からないから、Yの言うように私たちに話して頂戴、ノー、ノー、ベイビー、オウ、ノー、ノー、ベイビー、独りーじゃないのよー、マイベストフレンド」

しかしSは哭き過ぎて涎を垂らし過ぎてしまい、脳に十分な栄養が行かなくなり

上手く説明する言葉が組み立てられずに更に悲しくなり、また哭くばかり、涎を垂らすばかり

その時である、Sのセイローシティの幼なじみのしゅっとした青年が部屋に入ってきた

青年「おはようございます、お久しぶりです、Yさん、Hさん
Sは哭き過ぎて涎を垂らし過ぎて疲れ過ぎて、上手く説明出来ない様子なので代わりに僕が説明します」

青年はSに身を寄せて床の涎と顔や首や乳の見当たらない胸の辺りを綺麗にハンカチで拭き取りながら

YさんとHさんが来てくれたから安全安心で大丈夫だよ

それからマックスバカ浦の会にも、僕からSの具合が悪いから休ませて欲しいと連絡をして許可を得てるからと伝え

青年「さあ、Sは哭き疲れたろうから、バケツにガムシロップを10リットル用意したので、飲んで少しでも栄誉補給をしたら、ぐっすりと寝てね」

Sは青年から手渡されたバケツから10リットルのガムシロップを一気飲みすると

部屋に響き渡るでかいゲップをひとつしてから、YとSに深く頭を下げてからふらふらと寝室に入っていく

そんなSの姿を見ているYはSの悩みを解決してあげて一刻も早い回復を願っている

しかしHの方は未だにしゅっとした青年への滾る思いが消えないので、青年に体に粘る涎を優しく拭かれているSを見ていて
私の秘密の花園を濡らしている汗も優しく拭いて欲しいなと、また妄想に耽っている

そんなHに気が付いたYはハーフインチ口径の対物ライフルの狙撃の直撃並みの強さで、Hの肩を軽く叩いて正気に戻し、青年の話の内容に集中するように気付けを入れてやるのだった


続く