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-スリーホワイトシスターズ物語 これで終わりと思うなよ編-

始まる前に終わるも、それが幸福の章


ある日の夕暮れのことKO組織のYが間借りしている地下室に、急に疑似空間転移された鰐の会のHが怒りで興奮のあまり珍しくYに食って掛かっている

H「ねえY、今日はこれからN組織のOが、私の為に合コンを仕切ってくれる先約が有るから、お願いだから今日は帰してちょうだい」

思わず言ってしまってからHは後悔していた、北の辺境地域NのN組織に対して、スリーホワイトシスターズ各自にそれぞれ因縁が有るからである

Y「ごめんなさいねH、そろそろ偽物セイローシティーさくらんぼの、犯人特定についての作戦を詰めたかったから
あなたの都合も考えずに呼んでしまって、申し訳なかったわね」

日頃から美味しい金儲けのネタや魔法で助けて貰っているYに言い過ぎたと気が付いたHは
わたし方こそSの心配も解決しないといけないのに、Yに任せきりで申し訳ありませんでしたと謝罪する

Y「また日を改めて、偽物セイローシティーさくらんぼの件は話し会いましょうよ
ところでたいへんに悪いのだけれども、片道分の疑似空間転移で、今日は魔力がほぼほぼに空なのよ、だから交通費を出すからそれで帰って貰えないかしら」

そう言ってYはHの目の前で、分厚い札入れから帯封も切ってない1束を出して、封筒に入れてHに差し出す

H「いえいえ、交通費なんて要りませんよY姐さん、わたしの足なら約束の時間には、まだ間に合うはずですから」

そう言いながらも目が封筒から離せないHを見てYは、Hの素直で人を信じやすいのは美点でもあり欠点でも有るわよねと思う

Y「さあH、ただの交通費だから受け取ってちょうだい、それにいつまでも、このやり取りをしていたら、あなたの足でも遅れてしまい、N組織のOを待たせてしまうから、受け取って行きなさいな」

Hはそれでは遠慮なく交通費をいただきます、それと合コンに遅刻しそうなのでこれで帰ります、いつでも呼んでくださいとYに挨拶をする

HはYの地下室を出るや否や爆音と共に光速ウサギ跳びモードで辺境地域NのO主催の合コン会場に向かう

続く