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続き

北の辺境地域Nの先ほどの合コンの店からずいぶんと離れたホテルの一室で、N組織のOくまが裏社会の厄介屑男、ただし超イケメンと三人で話していた

最初イケメンらはOからカモにちょうどよい娘を紹介するから二人で上手くコマシテヨと頼まれていた
ところが合コン開始の直前になってから、悪いけど今日紹介する娘は喰えなくなったの

それからあなた方を呼び出した詫び代は払うから、今日は上手くその娘を不愉快にさせて、わたしだけと二次会の流れにしてちょうだいと連絡がきた

O「今日は直前に急に依頼を変更して悪かったわね、これは少ないけどお詫びとして受け取って欲しいの」

イケメン二人の前にそれぞれ分厚い封筒が置かれる、しかしイケメン二人はすぐには受け取ろうとはしないでOに尋ねる

イケメンA「受け取る前に、変更になった経緯を話せる範囲で教えて、何かヤバい娘に手を出しそうとかだったなら、俺らも要注意娘として二度と手を出したりしないように、仲間にも知らせるからさ
それとも、家らにわざとヤバい物件を紹介しようとしたのなら、N組織のOくまさんが相手でも、詫び代はこの三倍は取るぜ」

Oは真顔でイケメンAに答える

O「わたしが、あなた方を嵌める訳がないでしょ、ただ、とある恐ろしい筋にHを嵌めようとしたのがバレてしまい、わたしの命と引き換え同然で許して貰っただけよ、この腕を見てちょうだい、思い出しただけで鳥肌が立つわ、それから詫び代が足りないなら、後日差額は渡すからさ、当然だけどHを嵌めようとした合コン企画ごと全部忘れてよね」

イケメンAともう1人のイケメンBもOの両腕にくっきりと浮かぶ寒イボを見て、Oがビビる程の相手からの介入について嘘を吐いてないのは信じた

O「ねえ、納得してくれたのならさ、その詫び代で今夜はわたしを二人で可愛がるってのは、どう?」

Oからの夜のお相手の誘いを受けて、イケメン二人は不適な笑みを浮かべながら答える

イケメンB「Oさんからのお誘いは光栄ですがね、俺らホストや女性用風俗じゃないんでね、女を人の扱いをしなくて何も感じない、喰える時に最期の命の1滴まで喰い尽くす、それだけに楽しみを感じる集団なんですよ、だから獲物じゃないOさんには申し訳ないんですが、勃起ませんや」

イケメンA「そういうことで、今回は詫び代で、こちらも納得して忘れる事にしますから、またOさんの紹介でしたら、幾らでも娘を喰い潰しに家らは総出でも行きますので、今晩は、これで終わりで願います」

あら、残念ねとそれほど残念そうでもないOくまは、ならさっさと帰りない、シッシッとふざけて二人に手を振る

イケメンらは詫び代はこれで十分ですから、それからOさんに呼び出された今回の件は、墓場に持って行きますから大丈夫ですと告げて、ホテルの部屋を後にする

二人が居なくなるとOは急にガタガタと震え出す、違うのよ、抱いて欲しい訳じゃないのよ

1人になるのが怖いのよ、あの時、わたしはたしかに身動きが取れない金縛りのまま、頭を下にして崖を転落させられて
一回、死んだはずなのよ、でも気が付いたら何も無かったように、崖っぷちで紫婆と向き合っていた、あの時の恐怖と死の苦痛が、1人だとぶり返すのよ

恐怖で眠れないOくまの長い夜は始まったばかりだった


始まる前に終わるも、それが幸福の章

終わり