「はぁ、疲れた」
クリーニング屋でのバイトを終え帰宅。
スーパーで夕食用に買ってきた惣菜を広げ
冷蔵庫から缶チューハイを取り出して一飲み。

当初はクリーニング屋でのバイトは不本意だったが、私にも生活がある。
最近はようやく慣れてきた。学がないのは薄々気づいていたが
まともに漢字も書けないのは流石にどうかと思い、勉強の日々だ。

おもむろにテレビをつけると懐メロ特集の番組をやっていた。

「SKE48、パレオはエメラルド!」

当時のMVも流れる。懐かしい。
みんな輝いている。もちろん、若い頃の自分も。
思わず頬を涙が伝う。いったい今の自分はどうして
こうなってしまったのか。どこで失敗したのか。
テレビの中にいる自分は、こんなに輝いていたのに―

「それではここでゲストの方に歌っていただきましょう。
 新曲も絶好調のLE SSERAF」

私は思わずテレビを叩き壊していた。