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暮れゆくラブラの前 諏訪に抱きしめられて
まりなの面影 ゆかりかウマに探しては
ああ 逝き暮れる
すべてが手遅れ カスなのに

煌めく赤色灯に 言葉をなくしながら
僕は佇む ボロ家の引き戸前
ああ 凍えた老いた母
すべてが手遅れ クズなのに

加工で作られた 画像のはるかな彼方に
ああ 会場で
顔文字まりなを 待っていた

傾く月の光 ふたりはひとつの影
重ねた罪科(つみとが) 償ってやりなおそうよ
ああ どこまでも

明け逝くボロ家の前 ポリスに肩を抱かれ
いさおの姿が ふいに消えた