>>148
続き


仕事を終えてKO事務所の地下の自室にYがとぼとぼと歩いて帰ってきた

何となくYに精気が乏しく見えるのは社長が代わってしばらく経つと
Y用の利幅の大きな物販を減らされてしまい収入が落ちてきてしまい

今のYは以前の貯金を少しずつ崩しては生活費に当てているからである

これまで姉貴風を吹かし過ぎてHとSに気前良くお小遣いを上げ過たのも財布に痛いわねと今は思わないでもないYではあったが
HとSが小遣いを貰う時の下卑た笑みと卑屈な態度を見るのが好きでついつい上げていたのだ

それに今日は疲れたとはいえイベント会場で着ぐるみショーの中の人をこなしてきて
久しぶりに生の観客の声援を聞けたのでまあまあ満足ではある

着ぐるみ越しにYの背中や腹をガシガシ叩いてくる子供らに
小声で女に乱暴したら不幸に成るから止めなさいとショコラの魔法を例外なくかけてきたので
アノ糞ガキどもは今夜は例外なく悪夢にうなされて糞小便を漏らして親に叱られるわねとニラニラしている

そんなYが先ずは部屋で軽く寛いでから風呂にでも入るかと思いながら地下室のドアの鍵を開けて入ると

いつもYが座っている部屋の突き当たりに在るソファーに誰かが、いや少女が座っている

Yが不在でも自室はショコラの魔法の結界で守られているのにも関わらず
Yに全く気付かせずに結界をすり抜けた侵入者が居る!?

少女が驚いてまだ固まったままのYに向かい声をかけてきた

7「7だよ、7が下等生物の、お前に逢いに来たよ」と挨拶をYにする

一見すると固まったままに見えるYであったが脳内では既に自室内限定で
どれだけ強力で凶悪な魔法攻撃が可能かと幾百幾千との組み合わせ済みで、あとは発動させるだけであったが

そんな闘志に満ちたYがこれ以上は敵に隙を与えた筈もないのに、そんなYの眼前に7がいつのまにか居るではないか

黒い炭団をはめたような大きな目で7はYを見詰めながら親しげに話しかけてきた

7「あのね、あのね、7は〇〇の作ってくれた美味しいお弁当を食べたらね、7はすごく、うんちしたくしたくてしたくて我慢出来なくて、この建物の構造もよく分からないから、あそこに座ったままうんちしたのね、だから下等生物のお前に7の体とお着物を洗って欲しいのね、早くしてね」

その瞬間であった、Yの理性が消え去り、自室内限定の超破壊魔法から、太陽系すら消えてしまえと全身全霊の破壊魔法が発動したのは


続く