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続き


ただの同居人なのでベタベタされても却って困るが、それならそれで、こちらも簡単に特に変わった事は無しで済ませたいのに肝心の7がそれは許さないのだ

そこで何とかして新しい7の関心事を当てがえないかと暇に明かして考えてみたので7に試す事にした

私は7に、たまには二人で初めて遇った公園にでも行って7の迎えが来ないか偵察にでも行かないかと誘ってみる

7はあんな近くにまでお迎えが来ていたら、〇〇の犬小屋にも劣る部屋なんて一瞬で来れるよとか言い出す

私はシメタ7のヤツが乗ってきたなと思いながら、そうかな7は公園まで俺が迎えに行かないと不貞腐れるだろ

アレは7独りだと公園から俺の部屋に来るまでに何か嫌な事が有るんじゃないのかと、わざと訊いてみる

7は少女の目から炭団のような黒い穴みたいな目になりながら、そんな事は無いからね、アレは7に対する下等生物の義務だから〇〇にやらせてるんだよと胸を張る

そうか、なら俺からもお願いするから7を公園に送り迎えをさせてくれよと改めて誘ってみる

7はそんなに言うなら仕方ないなー、公園行きのお洋服に着替えるから手伝えよと承諾してくれた

7の服や靴は7自身が無頓着なので色ちがいの同じデザインの物をなん組か買ってきただけなので
着替えたところで何の意味が有るのかさっぱり分からないのだが付き合う事にする

普段の7を相手になら、そろそろ服や下着が汚れたから着替えろとか、風呂にも入れとか言えば勝手に済ますのだが

こちらから公園に誘ったせいなのか、早く着替させてー、させてー、させてーしか言ってこない

やれやれと思いながら上衣とスカートだけを脱がすと
下着も変えるー、変えるー、変えるーとやかましい

パンツだけ手早く着替えさせてやるが、悪いがブラジャーは付け方が分からんから7がしろと言うと背中を向けてきて、止めてー、止めてー、止めてーとうるさいから
息の根を止めたろかいと言いながらホックを止めてやる

やはり靴下も変え、靴も靴箱から履き古しではあるが変えると、やっと出掛ける支度が終わるな

と思いきや化粧は全くしない7だが髪の毛にブラシをかけてー、かけてー、かけてーと騒ぎ出す

頼むから禿げろ、禿げろ、禿げろと念じながら7の髪の毛にブラシをかける

たぶん人間の女性ならこんなに雑なブラシをかけたらえらい事になるのだろうが
やはりそこは人外の7で静電気が全く起きないので本当に形だけの真似事である

あと7を知らない人に説明をしとくと7は髪の毛と眉毛と睫毛しか体毛が無い
不思議なのは人間と同じ食事をすると汗はかくので汗用の毛穴はあるみたいだが体に産毛すら無いのだ

やっと公園に行けるかと思えば7が先にトイレに行くと言い出したので

トイレくらいは独りでしろと言うと、炭団のような黒い穴みたいな目を一際見開いてから

〇〇は冷たいなとボソッと言い捨てて、しかしトイレのドアを開けたまま用を足そうとしたので

蹴飛ばして閉めてやると、中からうーっ、うーっ、うーっと恨み事くさい声を出している

そのあとの7は文句も言わずに歩いて、やっと公園に着いた



続く