>>53

鰐の会の会長から若い者筆頭に任命されたHは組織の序列では最年少上級幹部である
昇進したからという訳でもないがHは仕事も更に忙しくなり以前ほどにはトレーニングに時間を割けなくなってきたので
オフの日には飲みの誘いすら断り徹底的に体を鍛えると決めていた

Hはいつもの様にバッチリ花魁メイクを決めて全裸にピカピカの花魁衣装だけを纏い素足に高下駄のトレーニングの準備万全の状態で
早朝のまだ空が暗い内から自宅を出発して亜音速の光速兎跳びで疾走しながら胎内から湧き出るH汁だかH汗だかを撒き散らしていた

未だに彼氏募集中の看板を堂々と掲げながら仕事の現場に出向くHではあったが
Hの預かり知らないところで鰐の会の会長の厳命で男は禁止と言われているので

マネージャーは勿論の事、先輩、同僚、後輩もHとの飲みの場では男子禁制になっている

Hが鰐の会の男性と逢えるのは本当に事務所や仕事の現場のみで遊びやオフでは皆無なのである

会長からの厳命を知らないHは女子力をアピールするためにも仕事の現場には必ず手弁当を持参で行くことにしている

ただしHは気が付いてないが他の女子にすらドン引かれているのが
胎内からお弁当やら水筒やらオヤツやらをジップロックに包んで出してくる事であった

現場の女子らもHの胎内に入れて運んできた手作りの物を薦められてしまい
鰐の会若い者筆頭の薦めを断る事も出来ないので食べてみると
確かに味はプロ級で美味いのだがほどよくHの胎内で温められていたと思うと
ジップロックにしっかりと包まれているのを知っていても食が進まないので
Hにはダイエットしているから自分の用意した食事を優先するからと言って無難に断っていた

基礎代謝が人外の肥れないHは他の女の子がそういうのを気にしているのは解るので無理には進めないので
まあ見た目の人間関係は上手く行ってはいるが、その担当分マネージャーらがHの胎内弁当やら飲み物やらオヤツやらの御相伴に嫌々預かっていた