>>74

今日は7にとっては初めての場所にばかり来るせいか
7もいくらか不安なのだろう、私の手を繋いでくるか服の裾を掴んでくるかのどちらかが多い

こういう状態の7を見るとこちらとしても不安な気持ちにになってくる
本来なら存在7に勝てる者も物もこの次元には居ないのに
7が不安による恐怖で暴発でもしたら防ぎようもないからだ

存在7を勢いだけで温泉旅行になど連れ出したことを少し後悔しながら
スルメをくちゃと音をたててしゃぶり続ける7に先にトイレに行くかと告げて歩き出す

7の心配事のトイレを済ますと食堂を探しに付近を散策し始める
コンビニで買った朝飯だが7が不器用にパンの袋を破いたり
オニギリなどは綺麗な剥き方の手本を見せても
一度も綺麗に海苔とオニギリを合体させられない様を見て面白くて全部7に食わせてしまったので
私も流石に空腹が堪えてきたので真剣に探してみる

ひなびた、それでも流行り過ぎてはいない温泉町の最寄駅なので、繁華街や商店街もそれなりの賑わいしか見せてはいない

何よりも今はシーズンオフなので地元民がほとんどなのだろうと思いながら
それでもようやくチェーン店を一軒見付けたので
ここで遅昼飯を済ましてからタクシーででも宿に行こうと決めた

最寄駅から遠いので電話を頂ければ迎えに行きますと予約時に宿の人から聞いてはいたが
未知の芸能人Yに続いて売り出し中の声優らしいHから7が貰ってきた大金を合わせると¥¥¥¥円以上有るので幾らか御大尽な気持ちになっているからである