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港に誰も居ねーとYとHとSがボヤけばHがSに私は宿泊先の事はSから幾らかは聞いているけど
ソコまでの行き方も島の事も聞いてないよーとSに何とかして欲しいと遠回しに告げた

Sは幼なじみの青年に宿泊先から港に迎えが必ず行くからソコで待ってろよと言われてるとHに返答する

Yが日暮れにはまだ間があるにしても時間潰し出来そうなところはないのとSに尋ねると
Sはごそごそと懐から手帳を取り出して読んでから
直ぐソコに案内所が有るからソコで迎えを待ちましょうよと提案してきた

HとSとでYの巨大スーツケースを転がしながらSを先頭にして遠目に見える案内所らしい建物に歩いて行く

ようこそ竜宮島(妖精島)へと書かれた色褪せた幟が玄関前に立ててあるのを横目にしながら
先頭のSが汚いところだけど寛いで頂戴と言いながらズイズイと入って行く

いやいや、お前は何様じゃいと案内所の人に怒られても仕方のない失礼な事を正々堂々と口にするSに

YとHはSは前よりも随分と賢く見えてもSはSねと呆れながらも安心していた