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黒い炭団をはめ込んだ穴の様な、それでいてキラキラと輝る目でこちらをみている存在7に向かい
玄関先でこんな風に騒がれては近所迷惑だし7みたいな見掛けは少女に見える者を部屋に入れたりしたら警察沙汰になりかねないので
元居た公園(公園が7の住みかかは知らないが)に帰りなさいと言っても7は◯◯の領域に一緒に居させろと後に引かない

面倒だけど警察に通報するかとドアを閉めて鍵を掛けてから家電に向かうと
部屋に入れたはずのない7が隣からこちらの顔を見上げていた

私「な、なんだ、お前は、やはり幽霊なのかっ!?」

7「7は7だよ、あそこで逢った時に、仲間と次元踏破をする時に、7だけうっかりボーッとしていて未知の次元に落っこちたって言ったでしょ」

私が公園に独り佇む幽霊か人か判断に迷う少女に、どうしたのかと声をかけた時に返って来た返事がこれだった

この返事を聞いて私はコイツは関わってはいけない物だと判ったので
早く迎えが来たら良いなとだけ返して2度と関わらない事を決めたのだ

私は落ち着け落ち着け落ち着けと己に命じて深呼吸をしてから改めて7と名乗る存在に話しかける

私「わかった、わかった、君は7だね、わかったから、初めて逢った公園に帰りなさい、いや、お願いだからお帰りください」と言いながら深く頭を下げると

下げた顔の先に7の顔が有る、角度によっては黒い真珠かダイヤモンドに見えなくもない穴の様な目が目の前にある、あれっ、えっ、なんだこれ身長差とか体の構造からして目が合うはずないだろ、変だろコレは!?

理解不能な現象に二の句が継げない私に向かって7が話しかけてくる

7「7はね、未知の次元に迷い込むのは初めてじゃないから、必ず仲間が迎えに来るのは承知しているんだよ、でもね下等生物が7を認識して接触してくるのは、今回が初めてなんだよ、こんな貴重なデータを記録しない手はないし、○○は下等生物なのに7を心配する生意気な下等生物だから好ましいんだよ、迎えが来るまでは◯◯と居るよ」

私は7との同居をお断りする最後の切り札になるかどうかは分からないが
我が家の経済事情を伝えて何としても謎の存在7を自分の部屋から追い出そうとする

私「き、君の気持ちは尊重したいが、私の薄給では君を養えないから、どうか他のお金持ちを当たってくれないかな、私と二人で餓死は嫌だろ」

すると7はきょとん顔をしながら答えてくる

7「7は高次元存在だから下等生物と違ってエネルギー自己完結機関なんだよ、だから、○○に養って貰う必要はないんだよ、でも下等生物が摂取している物質を少しだけサンプリングはするかもだよ」

7はさらに続けて話す
7「あと7を認識している下等生物は今のところ○○だけだから、出来たら音声ではなくて思念で意思を伝えて欲しいんだよ、下等生物同士で7が原因で争いが起きるかもしれないからね」