>>120
もしもしお客様、終点の・▼ですよと乗務員に起こされるまで寝ていたのは

やはり朝が早いとの初めての7とのお出掛けで緊張している反動かも知れなかった

ただ少し不味いなと思ったのは私を起こしに来ただけの乗務員に対して
7が明らかに威嚇の表情をしながら見ていた事である

乗務員も小柄な少女から異様な気配を感じたのか7から遠い側から私に声をかけてきているのが判った

乗務員に起こして貰った礼を言いながら7にも判るように
この乗務員は私の敵ではないと態度で示すためにもヘコヘコと頭を下げて見せると

7はすぐに覚った様子で私を真似て乗務員に向けてヘコヘコと頭を下げて見せた

さあ行こうかと7を促して駅の改札口へ向かいながら駅近に適当な食堂が有ると良いねと7に話し掛ける

7は食堂と言われて空腹を演じるのを思い出したのだろうか、早く、早く、早く、食堂に行こう、行こう、行こうとねだり出した

普通の少女を相手にならこれから食堂に行くのだからもう少しだけ我慢しなさいと済ますのだろうが

相手が存在7だと無用に騒ぎ出す恐れが有るのでコンビニで買っておいたスルメの小袋を7に渡して

取り敢えずスルメを齧らずにしゃぶっていなさいと言っとく

7が小袋ごとしゃぶろうとするのを見て中味だけしゃぶれよと言うと

また目を炭団のような黒い穴にして不器用に小袋を開けてからスルメをしゃぶり出すのを見て、7、目、目、目と注意する

これで食堂まで7は大人しくしているだろうと思いながら駅の改札口を出て行く