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-真ホワイトシスターズ物語番外編 話せば分かるの章-

私はたまには献血でもするかと思い立ち、どうせ行くならイベント献血に行こうと決めた

このイベントは献血してくれる者を優先にしてステージ最前列に座らせて

声優アイドルとやらが歌や踊りや地味顔をステージ狭しと披露して見せるのだそうだ

ただステージイベントに参加しなくても献血は出来るので

滅多に見ない声優アイドルとやらをチラッと見たら献血だけして帰るつもりである

私は献血に行くから7は留守番をしていなさいと言うと
献血が良く理解出来ない7は全身をぶるぶるとマナーモードみたいに震わせはじめている

7「○○(私の名前)から血を抜いたら、○○が可哀想な事になるから、○○は行っちゃ駄目だよ」

そう言いながら7が顔を黒い炭団を填めた穴の様にして引き止めてくる

しかし私も一歩も引かずに献血は下等生物しか参加出来ない行事だからと強く言うと

寝室の隅までトテトテ歩いた7は亀の防御姿勢で更に強く震えながら
背中で必ず帰って来てね、約束だからねと言うと、それ以上は行っちゃ駄目だよとは言わなくなった

全く献血くらいで7は大袈裟だなと思いながら献血イベント会場に着くと
やけにゴツい献血車両の前に献血の順番待ちの列が出来ている

こんな強そうな献血車両は初めて見るなと感動をしたので
声優アイドルをチラッと見るよりも献血車両の内部が見たくて献血者の列に並んで待つ事にした

やっと自分の番がきて献血車両内に入ると今までの献血車両では見た事のない窓の無い内装に加えて献血用医療設備に三人の白衣の娘がいた

その中でも一番田舎娘くさいナースが私に近寄るとあなたは特別室で行いますからと言われて更に奥の部屋に案内される

残って見送る二人のナースがナースらしからぬ笑みを浮かべながら見送るのに不思議な印象を持ったが

その理由は特別室で田舎娘ナースから説明をされて分かった
目の前の田舎娘ナースに献血ならぬ献精をされてしまうのだとか
道理で特別室にはベッドが有るだけで医療用設備が何一つ無いわけだなと思っていると

私が献精を迷っていると思ったらしい田舎娘ナースがもちろん献精サービスも無料ですし
献精一回に付き高額栄養ドリンクを一箱を差し上げますからとマジ顔で説得してきた

田舎娘ナース「○○さんを担当するHです、精一杯に献精を努めますから、ぜひとも献精してください」

田舎娘ナースなりに目をうるうるさせながら誘われたら
いやまあ、こんな棚ぼたを断るつもりはさらさら無いのでyesと答えると

田舎娘ナースはナースから花魁になるので少しお待ちをーとか言いながら次の瞬間には花魁に成っている

うわあ、コイツももしかして人外かとドン引きしていると

田舎娘花魁が、さあさあこちらのベッドにどうぞと薦められるのとほぼ同時に

何処からか少女の声で○○の生き精を啜る鬼を退治てくれよう桃スズさまと聞こえてきた直後に
今度はドカーンとかウヒョーとかの少女のかけ声と共に特別室の壁が音もなく綺麗に2つに裂けた

裂けた穴からスズがピョコンと顔を覗かせて○○居たねーと言いながら更に裂け目を拡げて入ってきた