>>693
最後にスズが7に叫んだ後に瞬間移動した場所、狭い我が家なりに一番広い場所のソファーとテレビの間に

スズと7が同時に現れてお互いに相手の手の平を、パチパチと顔の前で打ち合い始めたのだ

なぜか瞬間移動と違い、俺にもそれなりに見える低速度でお互いの手の平を打ち合っている

打ち合いながら、また二人が今度は相手の返答を待たずにホホホーイッと言い合ってもいる

さすがに眼前なので叫ぶ音量ではなくて会話程度みたいだが

しかし、その代わりにでもあろうか、二人の立ち位置が変わり始めていた

7がだんだん真っ直ぐ後ろに下がり始めていた

そして、ついには部屋の壁際にまで7が追い詰められてから

初めて俺は気が付いた、これはお互いの手の平を打ち合いっこしているのではなくて

お互いの顔か頭を平手打ちとか掌底打ちしようとしているのを、防いでいる結果ではないのかと

低レベルな格闘訓練に見えて、実は下等生物なら即死する一発を放ってるのかもと眺めていると

また流れが変わった!

壁際にまで追い詰められた7が手の平で顔と頭への直撃を防ぐだけしか出来なくなり

時折、7の後頭部がスズの平手か掌底打ちの勢いを消せないで、壁にゴツゴツと当たり始めた

ゴツゴツ音による近所迷惑はスズと7が外には聞こえない様にしているだろうが
これは人間の素頭が壁に当たる音にも似ていて、聞いていてあまり気分の良いものではないなと思っていると

またまた流れが変わった!
壁際で完全に亀の防御姿勢になってしまって踞っている、7が後頭部を守るために組んだ両手越しにスズが掌底どころか足でゴスゴスと踏みつけている

床に着いた7の額が最初は僅かに浮いていたので
かなり大きなゴツン音が部屋に響いたので俺は焦って反射的に腰を浮かせてしまう

俺はスズに近寄り止めに入った

俺「おい、スズ、いくら訓練でも7が可哀想だろ、まあ実際にはノーダメージかも知れないが
下等生物ならもう死んでるかもと思うと黙って見てられない、これ以上やるなら他所でやってくれ」

俺の制止を聞くとスズはピタリと7を踏み蹴るのは止めて、俺に訊いてくる

スズ「スズと7の繋がりをほとんど絶たれた後に逢ったら、どうなるのか訓練を観た〇〇の評価はどうだい?」