>>530
HもSも、いつも一番頼りにしているYのショコラの魔法が
この場所ではあまり役に立たないと知らされて不安を募らせている

それでもYからの提案で付近を歩いて探索して、今居る居場所が何処なのか特定出来る何かがないか探してみましょうとか

救助が来るまで安全安心が出来る場所も見付けたいわねと言われて

じゃあ一番近い雑木林だか森林だかから調べてみましょうかと歩いて向かった

暫く進むとSが美味しそうな食べ物の匂いがすると言い出した

Hも強化されている鼻に集中して臭いを嗅いで回ると、確かに木や草などの臭いとは違う食べ物の匂いが感じられる

Yはちょっと待ってねと二人に言うと臭いの元が何処から来るのかショコラの魔法で探知しようとする

Y「駄目ね、匂いの成分から食品の種類は特定出来ても、だいたいの方角しか分からないわ」

でも誰かが居るのだけは間違いないから、匂いが流れてくる方角へ行ってみようで、三人の意見は一致した

かなりの距離を匂いを頼りに歩いて行くと、今度はHが声が聞こえてくると言い出した

Yはちょっと待ってねと二人に言うと、ショコラの魔法で探索をしてみる

Y「これは、少女の声ね、何を言っているのかまでは正確には分からないけれども、方角は分かるわ、行ってみましょう」

更に歩いて行くと木々の間から、木も草も生えてないかなり広い更地に小屋らしき建物が在るのが見えた

あそこに行けば誰か居るわ、助かったと三人が喜んで走り出そうとすると

更地と雑木林だか森林だか分からないのの境目に在る木陰から

にゅるんと少女が顔を覗かせた

スズ「あのね、あのね、あのね、スズだよ、出歯亀さんを見っけた、イケないんだ、イケないんだ、今すぐヤっちゃおう」

スリーホワイトシスターズですら生ゴミ扱いのスズ様がイキなり眼前に現れたので

YもHもSも我先にと逃げようとして、お互いを押し退けたり、わざと足を引っ掛けて転ばせて犠牲にしようとしたり

日頃に言っている、わたしたち仲良し義姉妹のスリーホワイトシスターズは永久に不滅ですは
いったいぜんたい何だったのですかと、小一時間問い質したくなる無様な姿である

しかし三人がいくら全力で走っても身体が全く前に進んで行かない

そんな三人の前にスズはトテトテ歩いて出ると、とりあえずソコへ座りなさいと地べたを指さす

スズは地べたに正座して土下座をしている三人を前に話し始める

此所はスズが〇〇の部屋を拡張する為に〇〇の部屋の押し入れに繋げた

スズが低次元下等領域のアカシックレコードから拝借した情報を元にアレンジして創った領域だよ

〇〇が暫くの間は外出が出来ないので可哀想だから創ったんだよ

まあいずれは7に引き継いで貰って〇〇との暮らしで上手く活かして貰うつもりなんだよ