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真ホワイトシスターズ&7様直属護衛軍(元スリーホワイトシスターズ)物語


その若い女性は洗濯はしてはあるが若干ヨレヨレの数年前の古い流行りの服を着ていた

陽向で風の当たらない場所を探して、古ぼけたキャリーバッグを引き、大きなリュックを背負って移動をしていた

あと、どのくらいお金は保つかしらねと、心細い思いに囚われては小さくため息を吐いていた

そのみすぼらしい若い女性がとぼとぼと歩いていく、日に一回の食事しか取らないので栄養失調による貧血で転けかける

転けかけた先に手を繋いだ双子の二人の少女がトテトテと歩いていた

若い女性が少女たちの進路を塞ぐ形になったはずなのに、ちょうど少女たちの繋いだ手を断つ位置に倒れかかったはずなのに

何事も無かったかのように少女たちは手を繋いだまま、貧相な身なりの若い女性をやり過ごした

それでも若い女性は二人の双子少女に向けて、ごめんなさいと謝ってから、風の当たらないを陽向を探して少女たちの反対側に立ち去ろうとした

がしかし、双子少女の片割れが若い女性の前に立ち塞がるようにいつの間にか移動していたので驚いてしまい、ヒィッと軽く悲鳴じみた声を出してしまっていた