>>273
長い打ち合わせが終わるとスズが三人に向かって話す
先に今回の謝礼は7様と〇〇様の御遊行が無事に済み、帰ってから手渡すと言ったが
7様より各人に億を一本与えよと改めての御言葉を頂いた

スズがそう言ってテーブルを指差すと、億一本入り袋が四つとスズ様の手作りお菓子が入った箱一つがいつの間にか用意されていた

三人は改めて7様とスズ様への御礼の挨拶を済ませると、頂ける物は必ず持って帰る根性でスズの創造領域からYの地下室の自宅に戻った

いつものようにHとSがYだけが、また億を一本余計に貰ったのは狡いから分け前を寄越せと言われて、Yが、いやこれはYが貰ったのだから分け前とか無いわで、女の戦が始まったのは言うまでもない

スズは7様と愉快な友人たちが帰ったのを見届けると、もう出て行ったから姿を見せなさいと虚空に向かって話す

スズと7から幾らか距離を置いた前方に、何と何と何と無表情な7が現れた

スズが玉座から単なる椅子に戻った上に座る7に話しかける

スズ「アレが7の代わりに直属護衛軍三名を締めた怪異の●●だ、なかなかに迫力の有る締め方を見せたろう、早く7もああ云う事を出来る様に訓練をしような」

スズはYとHとSには全く気付かせずに、玉座に居る本物の7と怪異●●の化けた7を入れ替えていたのだった

7「あのね、あのね、あのね、怪異●●は面白かったから、一緒に竜宮島(妖精島)に連れて行って良いかな」

訊かれてスズはそれは駄目だと即答した、スズが7に言うことには、竜宮島(妖精島)は特別な場所なので、帝との約定で許可の無い怪異は入れないと

スズが更に続けて話す、スズの創造領域で7の安全安心のために、魔力を絶たれたYとHとSにこそ怪異●●の化かしは通じるが

魔力が通った平場でやりあえば喧嘩ではSにすら勝てないのが怪異●●の化かし以外の実力だ

7がそうなのー、残念だなーと話すと、スズが、代わりに今から怪異●●が化かして見せた迫力のある怒りを、7が怪異●●から教わりなさい、スズが見比べて採点するからさと命じられた

今度は本物の7と怪異●●の7の怒りの長い演技比べが始まった