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SはAちゃんが隠れている物陰に一気に飛び込み散弾銃の連射で制圧する選択をしなかった

超天然ゆえのSの勘の良さが、またSを救ったのかも知れない

Sは物陰に右手のみで散弾銃のめくら撃ちをしようと、散弾銃を突き出し引き金を引こうとした時に強烈な悪寒を感じたので散弾銃を咄嗟に手放した

散弾銃とそれを握る右手の在った空間を黒い何かが一瞬で横切ると、散弾銃が斬り放されている

Sはまだ止まない悪寒に従い、背後に向かって跳びすさる

跳びすさるSを追ってAちゃんが両手に全体が黒色の大型チェーンソーを掲げて前傾姿勢て急接近していく

跳びすさるSよりも急接近していくAちゃんが速い、Aちゃんのチェーンソーの容赦のない斬撃がSを容赦なく襲う

ブシューーーッと云う高圧ガスが排出されるような音と共に、足場のない空中に居ながら、Sが背後に超高速移動をして斬撃から逃れる

着地したSからすぐにブシューーーッと云う高圧ガスの排出されるような音がして、更に間合いを十メートルくらい広げる

SはAちゃんから十二分な間合いを取ったと判断したのかAちゃんから目を放さないようにして

洋服の隠しから散弾銃の残弾を次々に取り出しては前の秘密の花園に挿れていく

ずいぶんと遠間になったとはいえ、普段のAちゃんなら速攻で間合いを詰めて攻めにいくのだが、空気に混じる目に染みる酸性な臭いを毒ガスか!?と疑い、様子見で足が止まったのだった

しかしAちゃんは臭いの正体に思いあたり、Sに反撃の準備の時間を与えたかと悔しがった

臭いの正体はSが胎内に大量に圧縮して蓄えた空気を排出した時に混ざる、Sのまんしゅうであった

Aちゃんも好き好んでSのまんしゅう混じりの中に飛び込みたくはなかったが、致死性でもない異臭ならば迷わずに行くのがメンヘラ武闘派のAちゃんである

SがAちゃんから目を放さずにいたように、AちゃんもSが反撃の為に前の秘密の花園に散弾銃の弾を挿れているのを見ている

だがいくらSの胎内製超高圧ガスで発射されようが、たかが散弾銃の弾が当たったくらいでは私を止めるには至らない

何なら先ほどの手榴弾と同様にチェーンソーで全て斬り落としてやるよ、舐めるなよとばかりにAちゃんが突撃した

突撃してくるAちゃんよりも先に何とか弾挿れを終わらせられたSが地面に尻を着けてしゃがむ姿勢で両手で両足を支えて、Aちゃんに向けて御開帳して銃口代わりの前の秘密の花園を向ける

だがAちゃんは知らない事が二つあった

一つはSは後ろの秘密の花園からも高圧ガスを排出して爆発的な加速で移動ができること

一つはSが前の秘密の花園に挿れた弾が先ほどSが撃っていた普通の散弾ではなく、発射時の火薬の衝撃で弾頭部分の安全装置が解除されて

目標に当たると手榴弾五発分に当たる衝撃を発生させること、手榴弾と違い破片を散らして殺傷させるサイズが無い代わりに弾頭の火薬の種類が違うのだ

そして、この弾の応用力が高いのは弾に手動式で安全装置を解除出来る仕様になっており、手榴弾としても使える点である