費目の移し替えはOK?政府参考人の問題発言
 東京都の監査結果を受け、厚生労働省の野村知司さん(審議官:社会、援護、地域共生・自殺対策、人道調査、福祉連携、就労支援連携担当)がNHK党・浜田聡さんの国会質問に対して政府参考人として答弁しました。

 この中で、「当初の事業予算の配分の枠組みについて、事業執行の途中で、まあ流用といいましょうか、移し替えといいましょうか、ああいったものへの変更、そういったことも含めて、補助金の対象経費の中で、かつ事業目的に反するものでなければ柔軟に活用いただけるものとしている」と言っています。これ、大問題なんじゃないかと思うんですよね。いくら公益目的でも費目の移し替えなんて駄目ですよ、こんなの。

◎第210回国会 参議院 総務委員会 第7号 令和4年12月6日

 それもこれも、「不正経理はない」とハードルを上げ、ただの名誉毀損にすぎない問題なのに7人も弁護士の皆さん並べて大々的な記者会見をしてしまったことが問題だったように思います。今回の住民監査請求の結果を受け、完全に「引っ込みがつかなくなってしまった」と言うか。

 あまりこういうことは書きたくないのですが、完全に問題の本質を見間違えた上での自業自得であって、おかしい経理を指摘されたら「すみません、修正します。次からは気をつけます」とやっていれば、こんな大火災にはならなかっただろうと思います。

 どれだけ重大な問題であったかは音喜多駿さんも記事を書いておられましたが、暇空茜さんが開示した文書が真正なものであるならば、恐らく次はさらなる質問主意書が国会議員によって提示され、政府見解が求められることでしょう。

 その上で、上記のような利益相反がColaboなど諸団体で起きないような体制の徹底や、かつて大規模な詐欺事案となったNPO「大雪りばぁねっと。」事件と同様に、これらの活動が本当に予算に見合っているのか、被害に遭っている弱者女性のためになっていたのか、といった問題が検証されるに違いありません。

◎若年被害女性等支援事業の会計に「不当」認定・是正勧告。住民監査請求の結果がどれほど異例だったのか(https://otokitashun.com/blog/daily/31000/

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