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7様直属護衛軍の緊急召集は初めてではない鰐の会のHとマックス馬鹿浦の会のSであったが

空間転移されたKO事務所の地下室のいつものYの部屋に、Yの他にスズ様が居るのを知ってから幾らかは緊張感が増してきていた

スズ様は座ったままYにご苦労とだけ言って、HとSに目線だけで挨拶を済ませると、おもむろに立ち上がり

スズ様「今回は今までの勅命と比べ極めて重大な任務となる、よって7様が御自らお前たちに下知をくだすので心して拝命せよ」

そう言ってスズ様がドアを開くと、何処からともなく荘厳な音楽が流れてくる

開けたドアからスズ様が廊下に出るのと入れ代わるように7様がトテトテと入ってくると、そのすぐ後ろには立派で重そうな椅子を持ったスズ様が付いてくる

スズ様が椅子を置き7様どうぞ此方へと指し示しすと、7様がちょこんと椅子に座る、荘厳な音楽が流れる割には7様は特に飾り気のない蒼いワンピース姿である

7様を前にして畏まるYとHとSは改めてビシッと直立不動になって、真顔に緊張を滲ませて7様のお言葉を待つのに相応しく見えるようにする

そんな三人とは対象的に7様はにこにこにこにこにこにことしながら話を始めた

7様「あのね、あのね、あのね、7はね、YとHとSをね、7の大切な〇〇にお友達と紹介してね、〇〇に7が立派な人間に近付いたと誉めて貰いたいのね、だから7のお友達として仲良くしてね」

7様は話を終えると、またにこにこにこにこにこにこしているだけなのを見ていて、超天然なSは心の中で思う、何だ7様の話はそれだけならメールでも済む・・・・・・ここでSの意識は途絶えた

その後の事は一瞬にして気を失ったSにわからないことだったが、ドスンという何かが倒れるような物音に振り向いたYとHの視界に見えたのは
一瞬でスズ様に引きずり倒されたSが馬乗りにされて、グーでゴスッ、がスッ、ドスッと顔面が変形するまで殴られる姿だった

Sの潰れた鼻や裂けた口から鮮血が飛び散る様を目の当たりにしても、動けないYとHの二人が7様の様子を伺うと

7様は般若の形相でスズ様に鉄拳制裁を受けるSを見ているのを知り、怖くて、怖くて、怖くて俯いて現実逃避を始める