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赤字膨らんで火の車よ

2013年、当初DeNAの事業としてスタートしたSHOWROOMは2015年に分社化されている。社長に就任した前田裕二氏は作詞家の秋元康氏や幻冬舎社長の見城徹氏から経営手腕を絶賛され、書籍「メモの魔力」は70万部超のベストセラー、各種メディアにも多数出演するなど会社としても経営者としても一見順調に見える。

しかしSHOWROOMは何年も前から恒常的な赤字に悩まされていた。分社化以降、一度も黒字化していない。ベンチャー企業が規模拡大やシェア獲得、ユーザー獲得を優先してあえて赤字を出すことは珍しくないが、本文でも参照した前田氏のインタビューを読む限り意図した赤字ではなさそうだ。

2022年3月期の決算では利益剰余金が約41億円のマイナスとなっている。利益剰余金はざっくり説明すると過去の利益をどれだけ積み上げてきたかを示す数字だ。それがマイナス、つまり41億円の累積赤字という説明になる。ライブ配信アプリはコロナ禍で巣ごもり消費の恩恵を受けてもよいはずが、前期から20億円以上の赤字が上乗せされている。