0001それでも動く名無し2023/09/11(月) 02:09:20.70ID:8LmilAXF0
東京大学、理化学研究所(理研)、科学技術振興機構の3者は9月7日、次世代メモリ候補として期待されるスピンの渦である「スキルミオン」が「創発磁場」を精製しており、それによって光の偏光面がねじれる「トポロジカル磁気光学カー効果」の観測に初めて成功したと共同で発表した。
スピンの渦構造であるスキルミオンは、そのトポロジカルな性質により安定性があり、低電流での駆動や高密度化が可能であることから、メモリへの応用に関する研究が進むとされている。しかし、これまでの研究の中心はスキルミオンを有する物質やデバイスの作製、電流駆動に関わるもので、高速読み取りにつながる検出手法の開拓が求められていたという。
スキルミオンは仮想的な磁場である「創発磁場」を生成するため、同磁場を用いたスキルミオンの読み取りが可能だ。これまでは、創発磁場が引き起こすホール効果である「トポロジカルホール効果」を利用し、電気的にスキルミオンを検出するという手法が用いられてきたとする
しかしスキルミオンの超高速な読み取りを可能とする光学的な応答については、基礎科学とスキルミオンメモリ実現の両面において重要であるにも関わらず、これまで観測例はなかったとする。そこで研究チームは今回、高密度に整列したスキルミオン格子を持つ、ガドリニウム・パラジウム・シリコンの合金「Gd2PdSi3」に着目し、磁気光学カー効果の測定を行うことにしたという。
磁気光学カー効果とは光の偏光面をねじる現象であり、磁気光学デバイスの読み取り原理として利用されている。通常は光の偏光面のねじれ角の大きさは、物質の磁化の大きさに比例するが、もしスキルミオンによる創発磁場が存在するなら、物質の磁化の大きさとは関係なく光の偏光面はねじれることになるという。この現象はトポロジカル磁気光学カー効果と呼ばれ、スキルミオンを読み取るための原理となるのである。
スピンの渦構造であるスキルミオンは、そのトポロジカルな性質により安定性があり、低電流での駆動や高密度化が可能であることから、メモリへの応用に関する研究が進むとされている。しかし、これまでの研究の中心はスキルミオンを有する物質やデバイスの作製、電流駆動に関わるもので、高速読み取りにつながる検出手法の開拓が求められていたという。
スキルミオンは仮想的な磁場である「創発磁場」を生成するため、同磁場を用いたスキルミオンの読み取りが可能だ。これまでは、創発磁場が引き起こすホール効果である「トポロジカルホール効果」を利用し、電気的にスキルミオンを検出するという手法が用いられてきたとする
しかしスキルミオンの超高速な読み取りを可能とする光学的な応答については、基礎科学とスキルミオンメモリ実現の両面において重要であるにも関わらず、これまで観測例はなかったとする。そこで研究チームは今回、高密度に整列したスキルミオン格子を持つ、ガドリニウム・パラジウム・シリコンの合金「Gd2PdSi3」に着目し、磁気光学カー効果の測定を行うことにしたという。
磁気光学カー効果とは光の偏光面をねじる現象であり、磁気光学デバイスの読み取り原理として利用されている。通常は光の偏光面のねじれ角の大きさは、物質の磁化の大きさに比例するが、もしスキルミオンによる創発磁場が存在するなら、物質の磁化の大きさとは関係なく光の偏光面はねじれることになるという。この現象はトポロジカル磁気光学カー効果と呼ばれ、スキルミオンを読み取るための原理となるのである。