連邦警察は3月9日、ドイツ語、ロシア語、ウクライナ語で次のようにツイートした。「ベルリン中央駅には、ウクライナから避難してくる人たちへの宿泊施設の提供に関連して、度を越えた行動をしている人間がいる」「宿泊の費用を提供すると申し出があった場合、あるいは、そう申し出ている人間を見かけた場合は、ただちに警察に通報してほしい」

9日付の独紙ターゲスシュピーゲルで警察は、この憂慮すべき事態について説明している。それによると、不審な集団、特に50歳以上の男性たちが、単独行動する女性や子供連れの女性に近づき、宿泊先を提供すると申し出てくる。ときには、現金を渡すと持ちかけてくるという。

警察の広報担当者の話では、こうしたケースに関する通報は3月9日に「数十件」寄せられたが、通報されない場合もあると当局は見ている。

ベルリン中央駅での犯罪行為となりうる行動は、おもに支援団体やボランティアなどによって通報されている。それを受けて、警察官が不審者を確認して警告し、駅から排除した。広報担当者によると、それ以上の措置は取ることができないようだ。宿泊施設を提供すると申し出ただけの場合や、人身売買の疑いだけでは、逮捕するには不十分だからだ。

しかし、3月7日に起きたケースで懸念が高まった。警察の尋問を受けた男のうちのひとりは、若い女性たちを狙って近づき、ハンブルクまで車で乗せていくと声をかけていた。この55歳の男が過去に、性的虐待で連邦警察に逮捕された経験を持つことがわかったのだ。


ウクライナを脱出すれば安心とはなんだったのか