すこすこすこすこすこすこ

本人的にも「この10年間を振り返ると、苦しいことの方が多かった」という。

「同じスタートラインに立っていたはずなのに、どうしてこんなに差がついちゃったんだろう……って、周りを羨む期間の方が長かったですね。

どんどん自分を嫌いになっていく日々で、ライブでもなんでも自分が出ているものは見ないようにしていた時期もありました。

みんなの方がかわいい、ってどんどんマイナス思考に陥るのがわかっていたから」
「でも今、ようやくすべてを楽しめている自分がいて。すべての活動にグンとモチベーションが上がっているんです!」と、真っ直ぐな瞳をこちらに向けた。

暗いトンネルを抜ける発端となった出来事は、ある作品との出会いだったという。
「2020年に、ドラマ『教場U』(放送は2021年1月)のお話をいただいたのがきっかけなんですけど、マネージャーさんに“警察学校が舞台の作品だから、何ヶ月も前から訓練が必要で厳しい現場になる。でも、この現場をやり抜いてくれるのはたぶん樋口なんじゃないかなと思ってる”と言われて。

当時は本当にどん底で、もう無理かもしれないって心が折れかけていた時だったので、まだ求めてもらえるんだっていうことが単純に刺さったというか。

お受けするには髪を切る、っていうことも含まれていたんですけど、躊躇なく“切ります!”って即答していました」
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