停戦させるには、プーチンの不安を煽ること

「独裁者にとって一番恐ろしいのは自分の権力基盤を失う事です。だからこそ、国民の声を完全に無視できません。世論を無視していては暗殺やクーデターのリスクが増しますから。それはプーチンも同じはずです。

 世論を鑑みて戦争を続けるリスクが高いと判断すれば、彼は停戦へと動き出すでしょう。そのためにはプーチンの不安を煽ること。これが今、各国が全力を挙げて取り組んでいることなんです。現状それは功を奏していて、最近のプーチンの言動にもその兆候は表れています」

 こう語るのは国連PKO活動などで多くの紛争解決を手掛けてきた篠田英朗氏である。篠田氏は学生時代より難民救援活動に従事し、カンボジアでのPKO活動をはじめとして、アフガニスタンやイラクなど数々の平和構築に携わってきた“平和構築の権威”だ。

経済へのダメージや国民の不満が高まれば、「いずれ“心のプーチン”が音を上げる瞬間が訪れる」という。

「ある日、心のプーチンが夜中にプーチン自身に対して『危険分子が結託して一斉蜂起するかもしれない』『このまま何も獲得できないまま1年2年過ぎて、戦死者が数万人を超えてもまだ続けるのか。3本柱にこだわらないで今のうちに得るものだけ得て終わるのが賢くない?』と囁いてくるでしょう。そうするとプーチン大統領は『大統領選に勝てる段階で、少しだけ譲歩してやろうかな』という気持ちになる時がくるはずです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/455d07f5086321b4e1ae40a9677719562d47bd90?page=2

心のプーチンを待たなアカン