去年のダムAの監督インタビューで嫁と脚本について語っとる部分


生前ずっと話していたので、なぜ書き上げられなかったのかはよく理解しています。大きく引っかかっている問題箇所があって、書いては止まって、自分で分析してまた書き直してというのを繰り返していて、最終的にはその問題になっていることを止めようか、という話にまでいっていたんです。でもやっぱり、そこを書かずに逃げることはできない。
そこを描かなければ「SEED」は終わらないよねっていうジレンマです。
話を作るのではなくて、キャラクターが考えていることをそのままシナリオに置き換えているだけなんですが、だからこそ書けなかったんですよ。仮にシナリオを先に書いたとしても、その通りに動くキャラクターたちではなくて、無理に言動を当てはめっていったら、それはもうみんなが知るキラやアスランたちではなくなってしまうんです。だからキャラクターが動きやすいように、あるいはぶつかって葛藤を自分で抱え込むようなところに状況を向けていこうとしていたんですが、それが難しかったんですよね。