2022年、ロシアの軍事侵攻で始まったウクライナ戦争
国際社会がが大量制裁、軍隊も勢いを見せず敗退した
ロシア国内に響く民衆のため息、どこからか聞こえる「ロシアはオワコンだな」の声
デモが頻発するロシアの中、大統領プーチンは独り執務室で泣いていた。
ソ連邦で手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できる大国力・・・
それを今のロシアで得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」プーチンは悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、プーチンははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいデスクの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、核兵器発射ボタンを押さなくてはな」プーチンは苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、プーチンはふと気付いた

「あれ・・・?ウクライナが併合されている・・・?」
執務室から飛び出したプーチンが目にしたのは、広場まで埋めつくさんばかりの凱旋兵だった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのようにロシアの軍歌が響いていた
どういうことか分からずに呆然とするプーチンの背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「ウラジミール、守備練習だ、早く行くぞ」声の方に振り返ったプーチンは目を疑った
「エ・・・エリツィン?」 「なんだプー、居眠りでもしてたのか?」
「ス・・・スターリンの亡霊?」 「なんだプー、かってに同志を死なせやがって」
「ゴルバチョフ・・・」  プーチンは半分パニックになりながら地図を見上げた

大ロシア連邦 1.ロシア、2.ウクライナ、3.ベラルーシ、4.ウズベク、5.カザフ、6.グルジア
7.アゼルバイジャン、8.リトアニア、9.モルダビア、10.ラトビア、11.キルギス12.タジク
13.アルメニア、14.トルクメン、15.エストニア、16.トランプタワー
暫時、唖然としていたプーチンだったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝った・・・勝ったんだ!」
習近平から蜂蜜を送り返され、赤の広場へ全力疾走するプーチン、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

翌日、執務室で冷たくなっているプーチンが発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った