スタッフや関係者には、このサイトや公式Twitterなんかをウォッチしている人もいますが、見てない人のほうが大多数。
ネット以上の情報の洪水にさらされて、それどころじゃありませんから。

そんな関係者のひとりがいわく:
「いまや毎日『次のドンブラまであと何日?!』と指折り数える始末。これって何?」
その現象を「ドンブラ中毒」というようです by 中澤監督。

中毒性をもたらす毒素の最たるは、ドンモモタロウこと桃井タロウの強烈なキャラクター性でしょうか。
登場するたび、「来たーッ!」と、喜び半分・怖れ半分でリアクションされるヒーローなんて、なかなかいません。
ヒーローは事件を解決するために来るはずなのに、コイツが来ることじたいが事件になってしまってる。
もうひとつは、なかなか互いの正体が知れない暴太郎効果。

前回ドン5話『たてこもったイヌ』は、5人が面識があったりなかったり──というところから生まれたドラマ。
たとえば、キジブラザーこと雉野つよしは、イヌブラザーこと犬塚翼を、手配写真で見たことがある。もちろん逆はありません。逃亡犯の犬塚翼は、一介のサラリーマンたる雉野つよしを知る由もない。
変身後としては、どつき漫才する間柄のふたりなのに。

個々のキャラクター性は、最後まで変わらないでしょう。けど、おたがいの関係性は、刻々と変化します。
その時どきの関係がもたらすドラマは、その一瞬にしか生まれない。
次回、ドン6話『キジみっかてんか』も、そんな一瞬のお話。

雉野つよしは、ドン3話『おにぎりのおに』で、がっつり桃井タロウとからみながら、まだ彼がドンモモタロウとは知らない。というか、他のメンバーのことをだれひとり知りません。
逆に、他のメンバーにも知られてません。
オニシスターこと鬼頭はるかは、ドン1話で彼の変身シーンを目の当たりにしたにもかかわらず、ドン5話で再会しても覚えてませんでしたね。どんだけ印象薄いやら……。
そんな彼が、調子に乗ってしまいます。
ダメリーマンに見えるがゆえに、一部視聴者の共感をあつめていた雉野つよし。
でも、かりそめにもスーパー戦隊にえらばれた戦士です。ただの「一介」なわけもなく。
どんなドラマになるでしょうか。

ドン5話で、犬塚翼が回想した彼女の夏美が、雉野つよしの愛妻みほちゃんに妙に似てたのも気になりますが……
(文責・白倉 伸一郎)