「シーズンが終盤にさしかかった8月の中日戦でした。1点リードで迎えた七回にボクが同級生の立浪に逆転本塁打を浴びた試合後のことです。
チームの白星をフイにしたショックで不覚にもロッカールームで涙を流していると、
斎藤雅樹さんら先発陣が次々に『ハシ、気にするなよ。これまでおまえに何勝もさせてもらってるんだ。
切り替えよう』と声をかけてくれた。そこへ、『やっぱり、しっかり練習せんとな』と冷たい声が降ってきた。
バスタオルで覆っていた顔を上げると、厳しい表情の桑田さんが立っていたのです」

桑田は橋本清には厳しい