掛布雅之氏、セ史上最速10敗の阪神の最大の課題は打線が速い直球を打てないこと
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阪神の一番の課題は、打線が速いストレートを打てないことだ。延長12回にリリーフ陣が踏ん張れず、守備のほころびも出たが、最大の敗因はチャンスにあと1本出なかったこと。ここ一番でDeNA投手陣の力勝負に抑えこまれた。

 この試合に限らず、阪神打線は相手バッテリーに速い球で攻め込まれる傾向がある。4番の佐藤輝も、しかりだ。10回2死二塁のサヨナラ機に田中健の内角ストレートに詰まらされ、三邪飛に倒れた。私はかつて王貞治さんに「内角ストレートで勝負される4番打者になってはいけない」と教えられたことがある。

 凡退するにしても内容が大事。あと少しで本塁打の大飛球なら相手に恐怖心を与えられるが、完全に差し込まれた打球なら次回も攻め込まれてしまう。打者は受け身になると弱いものだし、投手は内角ストレートで押すと気持ちも乗ってくるものだ。

借金9からチームを立て直すには、各打者がもう一度、練習からストレート対策を練る必要がある。単純にマシンで速い球を打つことが答えではない。頭を使って打開策を見つけないといけない。(掛布 雅之)