イキった雉野つよし。略して #イキつよ(←略す必要なくね?)
そんなドン6話『キジみっかてんか』で一端が見えたのが、ドンブラザーズ独自のポイントシステム。
その名も「キビ・ポイント」。
ヒーローがポイ活?! とあなどることなかれ。設定としてはありながら、2話で出しそこね、3話でやりきれず……やっと6話にしてお目見えしました。そんな根幹設定のひとつ。
これ、試験に出るやつです!
ということで(?)、学校にドンドン集まるドンブラ面々。
集団ヒーローって、大別すると、2つのタイプに分かれます。
1)組織ありき。すでにある集団が、事件に際して出動。
2)個人ありき。バラバラな個人が、事件にあたってパーティ結成。
黒澤映画で言うと、『隠し砦の三悪人』がタイプ1、『7人の侍』がタイプ2。
最終的にパーティになるのは同じ、個々のキャラの魅力を描くのも同じ。
組織内の個人の奮闘を描くか、個人が集まる面白さを描くか、の違い。
さて、スーパー戦隊はどっちでしょう?
たぶん答えは、「第1話はタイプ2、その後はタイプ1」。
最初に、個人個人が集まっていく過程を描き、その後は、一丸となって出動する中での個々人を描く。
両タイプの面白さを包含するのがスーパー戦隊。
でも。
全50話だとすると、1話がタイプ2の面白さで、残りの49話はタイプ1?!
それって、「両タイプ」とは言えないような?
『ももたろう』というお話があります。
ふしぎな出生の主人公が、イヌ、サル、キジ……およそ戦闘力のなさそうな連中とパーティを組んでいく。
ツッコミどころ満載。
だからこそ、永遠の命を持つだろう物語。
ももたろうは、典型的なタイプ2。
鬼退治のあと、彼らがどうなったか。それは語られず、聞き手も興味を持たない。「桃太郎一行の戦いはこれからだ!」とはならない。
王子様とお姫様が出会い、「それから幸せに暮らしましたとさ……」というやつです。出会いまでがすべて。その後を描くことは無粋でしかない。
そんな「無粋」を、49話にわたって展開してきたのが、スーパー戦隊シリーズなのかもしれません。
ここでいうタイプ1の面白さを否定するわけではありません。△映がつくってる刑事ドラマはほとんどそれ。凄く面白いですw(←wつける必要なくね?)
でも、集団ヒーローの代表をもって任じるスーパー戦隊が、「無粋」だとしたら、よくないですね。
スーパー戦隊や集団ヒーローにかぎらず、最っっ高っっのエンタテインメントをめざし、今日もどんぶら試行錯誤がつづきます。
(文責・白倉 伸一郎)