張本勲
「最近のスポーツ界で、私はこれが残念だと思っています。32歳の監督で若いから非常に苦労したと思いますが、絶対に投げさすべきなんです」
「前の日に129球投げていますが、予選で4回しか投げていないんです。合計で450球ぐらいしか投げていないんです。
昨年、吉田輝星が800球ぐらい投げているんです。これぐらいの選手でものすごい素質があります。ダメになった選手はいくらでもいるんだから。
監督と佐々木君のチームじゃないんです。ナインはどうしますの?一緒に戦っているナインは。1年生から3年生まで必死で練習して、甲子園は夢なんです」

広岡達朗
大谷翔平が「高校野球は甲子園へ行くために地方大会がある」と言っていたのは正しい。一方、「監督の英断だった」というダルビッシュ(ダルビッシュ有)には同意できない。
メジャー・リーガーを中心に、いまの選手は、手術をすれば治ると思っている。私に言わせれば、治るのではない。人間が治すのだ。たとえば睡眠。寝ている間は痛みを感じない。
それは無になってエネルギーを吸収しているからだ。こうした自然治癒力というのを人間は持っているのに、気持ちが消極的になったら、その力をもらえないのだ。

現実に、連投して甲子園に行った投手が故障しているだろうか。故障する年齢ではない。そういうところを指導者が分かっていないため、
“たられば”でマイナス思考に陥って、もしケガをしたらこの子の人生が……と考えてしまう。結果、決勝戦で投げさせないという選択をした。國保監督はもっと勉強すべきだ。