「マトリックス」シリーズや「ジョン・ウィック」シリーズなどで知られる俳優のキアヌ・リーヴス氏が「中国のネットにおいて存在を抹消されつつある」と報じられました。

China scrubs Keanu Reeves titles over support for Tibet - Los Angeles Times
https://www.latimes.com/entertainment-arts/business/story/2022-03-24/china-streamers-scrub-keanu-reeves-titles-over-his-support-for-tibet

Keanu Reeves axed by Chinese video platforms after Tibet concert | Reuters
https://www.reuters.com/world/asia-pacific/keanu-reeves-axed-by-chinese-video-platforms-after-tibet-concert-2022-03-25/

キアヌ・リーヴスの存在抹消問題について第一報を届けたLos Angeles Timesによると、中国国内のビデオ・オン・デマンドサービスで「マトリックス」三部作や「スピード」、「ビルとテッドの大冒険」、「恋愛適齢期」、「イルマーレ」などキアヌ氏の出演映画が削除されていることが確認できたとのこと。

時価総額世界第11位という中国屈指の巨大企業Tencentが運営する「Tencent Video」においてはキアヌ氏関連映画はLos Angeles Timesの調べた限りでは全滅という状況で、アリババグループ傘下のYoukuと世界最大の携帯電話事業者である中国移動通信傘下のMigu Videoにおいては、キアヌ氏がカナダ出身のバイクスタントマンのキャラクターをアテレコした「トイ・ストーリー4」のみが生き残っているものの、このトイ・ストーリー4もエンドクレジットからキアヌ氏の氏名表記が抹消されているとのこと。

同様の処置を講じている百度(Baidu)傘下のiQIYIでは、キアヌ・リーヴスの中国語表記である「基努・里维斯」や英語表記である「Keanu Reeves」で検索すると「申し訳ありませんが、キアヌ・リーヴスに関する検索結果は存在しません。関連する法律・規制・ポリシーにより、一部の検索結果は表示されません」という結果が返ってくるとのことです。

今回の抹消措置は、キアヌ氏がチベット応援イベントに参加して、中国のタブーである「チベット独立」に触れたことが原因だと考えられています。